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花粉症に関するコラム
これから夏にかけての花粉症

今年の春のシラカンバ花粉症は、去年のような爆発的な花粉飛散もなく、1999年と同様、ピークは五月中旬になりました。これは旭川市街地に生息するシラカンバ花粉によるものです。これからは周辺の山々から天気の良い日に、風に乗って飛んでくる花粉とイネ科の草本花粉がオーバーラップして飛散してきますので、両方に感作されている方は注意が必要です。イネ科花粉で代表される夏の草には、カモガヤ、オオアワガエリ(チモシー)、スズメノテッポウなどがあります。花粉の飛散する範囲は広くありませんが、生活空間に密着しているために、散歩や自転車で走ると症状が出るという方が多いようです。雑草の植生する範囲が少なくなってきたために患者数が減少しているようですが、旭川市内や周辺にはまだまだ雑草がたくさん見られます。花粉症になりやすい人(アレルギー素因を持っている人)が、子供のころから、長年にわたり草の花粉にさらされ、抗体(抗原特異的IgE抗体)ができていれば、何年かブランクがあっても、この季節に花粉症になることがあります。また、イネ科の草は全国的に分布しています。そのため本州から転居してきて1年も経たないのに、本州にいるときは3から5月にあった花粉症の症状がこちらでは6から7月にでてくる人がいます。予防はできるだけ花粉に近づかないこと(抗原回避)ですが、実際にはかなり難しいことです。外出するときはメガネ、マスクで防備し、外出後はシャワーを浴び、衣服を取り替えるくらいの自己防衛手段が必要です。花粉が家の中に貯まらないように、良く掃除をしましょう。車の運転中に症状が出る方もこの頃多くなっています。暖かくなると窓を開けて走ることが多くなり、車内に花粉が入り込みます。一般的なモケットシートであれば花粉が吸着しやすいので、こまめに車内の掃除をしていなければ、車内は大量に花粉に暴露される密室空間となります。たとえ雨の日であっても、運転中にくしゃみ鼻水が止らず、眼が無性にかゆくなり安全運転に支障をきたします。アレルギー専門医による適切な治療が必要ですが、それでも症状が収まらない方や薬の服用を希望しない方は、炭酸ガスレーザーによる手術治療もありますので、すぐにあきらめずに私共に気軽にご相談下さい。