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咳のはなし その3

今回は慢性の啖が絡まない咳(慢性乾性咳嗽)についてお話しします。この範疇にはいる疾患には次のようなものがあります。

  1. アトピー咳嗽:アレルギー素因がある方が、アレルギーの原因を吸い込んで起こる病態で、咳の感受性が亢進しているためのようです。この中には喉頭アレルギーも含まれます。
  2. 咳喘息:最近言われてきた疾患で、喘息とは根本的に異なる病態と思われますが、気管支拡張剤(ベーター2交感神経刺激剤やテオフィリン)が有効です。
  3. 降圧剤:最近使われることが多くなってきた降圧剤の中で、アンギテンシン変換酵素阻害薬(ACE-blocker) を服用すると、空咳が続く方が多く報告されています。この咳は、降圧剤の変更により消失します。
  4. 胃食道逆流症:、むねやけを起こすことを自覚していない方でも、就寝してから出てくる咳に悩まされていることがあります。適切な投薬で改善することが多いようです。
  5. 間質性肺炎:あまり高熱は出ませんが、昼夜にかかわらず、こんこん咳が止らない方で、胸のレントゲン撮影をすると特徴的な陰影を示すことがあります。ある種の漢方薬の長期連用でも起こりますので、注意が必要です。
  6. 心因性:心配事があったり、寝不足が続いたり、心の安静が保たれないときに出てくることがあります。咽喉の違和感が続くこともあり、耳鼻咽喉科、呼吸器内科的な精密検査で、病気らしいものがないときには、心の病気を考えなくてはいけません。
  7. 気管支結核:結核は、遠い昔の病気ではありません。時々集団発生することが有り、新聞でも報道されています。昔ほどの警戒心が、患者さんにも医療従事者にも欠落しているために、長い風邪などと見のがされている事があります。現実には結核菌を排菌していて、即時入院治療が必要な方もいますので、十分注意が必要です。
  8. 肺癌:とくに中心型肺癌や早期の肺胞上皮癌では空咳が続くことがあります。他の自覚症状はほとんどなく、見つかったときには手遅れということもあります。

このように、長く続く咳という症状の中には、生命の存続さえも危うくさせる疾患も含まれていますので、少なくとも、年に一回以上は胸部xーpを含めた内科的定期検診と耳鼻咽喉科検診を受けたほうが良いと思われます。